動画集客を始める前に決める3つのこと。目的・相手・次の行動を一枚にする
結論から書きます。動画集客でつまずく原因のほとんどは、撮影でも編集でもなく、撮る前に決めていないことにあります。決めるべきは3つです。「その動画で何を前に進めたいのか(目的)」「誰に向けて話すのか(相手)」「見終わった人に何をしてほしいのか(次の行動)」。この3つが一枚の紙に書けていれば、動画は自作でも外注でも形になります。書けていなければ、どれだけ良い機材を用意しても、使い道の決まらない映像が増えるだけです。
なぜ「撮る前」で決まるのか
動画は、作ってから直すのが最もコストの高いコンテンツです。文章なら書き直しは数十分ですが、動画は撮り直しに人と時間と場所の再調整がかかります。加えて、目的が曖昧なまま撮った動画は、公開後に「どこに置けばいいのか」「効果があったのか」を判断する基準そのものがありません。判断基準がないものは、社内で続きません。
逆に言えば、3つを先に決めておくと、あとの工程はほぼ機械的に決まります。目的が決まれば長さが決まり、相手が決まれば話す言葉づかいと前提知識の説明量が決まり、次の行動が決まれば動画の終わり方と、リンクをどこに置くかが決まります。
決め方の手順
手順1:目的を「社内の動きの変化」で書く
目的を「認知拡大」「ブランディング」と書くと、達成したかどうかを誰も判定できません。そうではなく、自社の中でどの動きが変わってほしいかで書きます。
- 問い合わせフォームからの相談が、月に数件でも増える
- 商談の場で毎回している説明を、事前に見てもらって短くする
- 求人に応募する前に、働く場所と人の雰囲気を知ってもらう
このように書くと、動画を置く場所(サイトの問い合わせ手前、商談メールへの添付、採用ページ)まで自然に決まります。目的は1本につき1つに絞ってください。2つ以上を1本に詰めた動画は、どちらの目的にも届きません。
手順2:相手を「実在する1人」で書く
「中小企業の経営者」では相手が広すぎます。実際に商談したことのある1人を思い出して、その人の状況を書きます。
- 何の仕事をしていて、何人の会社か
- 今どんなことで困っていて、何を比較している最中か
- 自社の商品やサービスについて、どこまで知っているか
この3行が書けると、動画の冒頭で何を説明し、何を省略できるかが決まります。相手が既に課題を自覚しているなら、課題の説明は不要で、解決の手順から入れます。まだ自覚していないなら、最初の30秒は「あなたの現場でも起きていることです」と示す時間に使います。
手順3:次の行動を「1つだけ」書く
見終わった人に取ってほしい行動を1つだけ決めます。複数並べると、どれも選ばれません。
- 問い合わせフォームを開く
- 資料や事例のページを見る
- 電話する / 来店の予約をする
決めたら、その行動が動画の外側でもできる状態かを必ず確認します。「フォームを開く」と決めたのに、動画を置くページからフォームまでが3クリック離れているなら、行動は起きません。動画と行き先はセットで用意します。
一枚にまとめる
3つが決まったら、A4一枚に次の形で書き出します。社内共有もこの一枚で足ります。
- 目的(社内の動きの変化):商談前の会社説明を省き、初回の打ち合わせを30分短くする
- 相手(実在の1人):従業員12名の建設会社の社長。他社と比較中。当社の名前は知っている
- 次の行動(1つ):会社概要ページの「相談する」ボタンを押す
- 置く場所:会社概要ページの冒頭と、商談前の案内メール
- 長さの目安:2分以内
実行チェック
撮影に進む前に、以下がすべて「はい」になっているか確認してください。
- 目的が、社内の動きの変化として書かれているか(抽象語で終わっていないか)
- 目的は1本につき1つに絞れているか
- 相手を実在する1人として3行で書けているか
- その相手が、既に知っていることと知らないことを区別できているか
- 次の行動が1つだけ書かれているか
- その行動の受け皿(フォーム・ページ・電話番号)が、いま実際に動く状態か
- 動画を置く場所が決まっているか
- 撮影に関わる人全員が、この一枚を見たか
1つでも「いいえ」があるなら、そこを埋めてから撮影に進んでください。埋まらない項目は、動画ではなく事業側の整理が先という合図です。
次の記事
3つが決まったら、次は置き場所を選びます。
参考にした一次情報
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